動く漫画を実現せよ
Foooはもともとはアドベンチャーゲーム開発用のゲームエンジンである。
作り始めたのは、もうかれこれ12年も前になる。
標準的なPCのスペックがCeleron 800MHz程度、800×600サイズのゲームもまだ珍しく
フルカラーのゲームがようやく増えてきたくらいの時代だ。
アドベンチャーゲームというと一般的には背景と立ち絵、
そしてメッセージウィンドウが表示された画をイメージするだろう。
12年前もアドベンチャーゲームといえばそういうイメージだった。
しかしFoooに要求されたのは、ソレとはまったく異なる画作り。
『動く漫画』
後にそう評される演出は、画面に漫画のコマのようなものを多数表示し
メッセージは吹きだしで表示する…当時としては結構革新的なものだった。
こんなかんじ。(今描いた落書き、なぜか配色がアメリカンなのはキニシナイ)
けれども当初決まっていたのはそういったコンセプトだけで、
具体的にどんな演出を行うのかはまったく決まっていなかった。
まったくの手探り状態。
革新的なものだからこその悩み。
でも演出のビジョンがはっきりするのを待っていたらまるで開発が進まない。
うーん…
とりあえずなんでもできるようにしちゃえ!
とまぁ、軽いノリで、どんな演出でも実現できる仕様を目指すことに。
こうしてFoooは、アドベンチャーゲーム用のエンジンとしては妙に汎用的な
悪く言えば大仰な仕様のシステムとして開発がスタートしたのである。